ぴこ師匠の音ゲーばなし

音ゲーに関する知識や雑学などを皆さまにお伝えするブログです。

#47:【IIDX】べあー杯に参加してきました【コラム/大会】

ぴこと申します。
本日もブログを見に来てくださり、まことにありがとうございます。

 

今週はBPL SEASON 2の詳細発表にKACのタイムテーブル発表にと、本当に色々とありました。

KACまでは残り2週間、体調に気を付けながら練習をしていきたいと思います。

 

 

さて先日、べあーさん主催の「第一回レジャーランドべあー杯」に参加してきました!

身内での大会で選手として出ることは何度かありましたが、こういったちゃんとしたIIDXの大会に出るのは私は初めてでした。

結論から言うと私がリーダーを務めたチームが優勝するという結果で終わることができたのですが、本日はそこに至るまでのお話をさせていただきます。

 

ある程度振り返り配信でもお話させていただいたことと被るのですが、大会に向けてどのような作戦を立てたのか、という部分については補足したい部分もあるので、記事にまとめておきたいと思います。

放送のアーカイブも合わせてどうぞ!!

 

・大会当日の配信

www.youtube.com

 

・振り返り配信

www.youtube.com

 

・ルールについて

今回の大会では、BPLと同じく「先鋒」「中堅」「大将」に分かれて、全4チームのメンバーがそれぞれ出場して総当たり戦を行い、獲得ポイントを競う形式でした。上位2チームが決勝に進み、5試合を行って獲得ポイントの多かった方の優勝です。

加えて、今回は運営の方があらかじめ指定したリーダーの選手がドラフトで他の選手を指名していき、チームを構成するというスタイル。

普通の大会ではなかなかドラフトまでやることってないですよね…!チームが当日決まるというのは非常に面白いルールだと思いました。(そのぶん練習も幅広くやる必要がありましたが…w)

f:id:picoquality:20220129095652j:plain

参加証が非常におしゃれでした 自分のクプロが一番かわいい

 

ブログでも何度か書いていますが、私はIIDXに関しては☆12の物量譜面では押し負けてしまうため、主に☆10までの譜面で精度勝負に持ち込むタイプのプレイヤーです。

そのため、そういった物量系に自信のあるリーダーの方にドラフト会議でご指名いただいて、先鋒〜中堅くらいで武器曲をきっちり刺すイメージで練習をしていたのですが…。

本番3日前、事件は起きました。

 

べあーさん「参加者が減ってしまったので、ぴこさんにリーダーをお願いしたいです」

ぴこ「!?!?!?!?」

 

…ということで、私がリーダーとなってプレイヤーを指名する側となってしまいました。情勢が情勢なので仕方ありません。

ただこうなってくると話は別で、自分に足りていない部分を他のメンバーでうまく補完していかなくてはいけない。

リーダーということは(BPLを見る限りでは)自選だけではなく相手の選曲でもポイントを取れるくらいのプレイが求められる・・・?と、上がったハードルに対して恐れおののいておりましたし、そもそも☆12がまともに出来ない私がリーダーを務めることに対しての不安もありました。

 

ただ、残り3日で物量譜面の地力をどうにかすることはできません。

ここはなるべく自分のテリトリーで勝負できるようにうまく回して、なるべく多くのジャンルでまんべんなく武器曲を作っておくようにしよう、という方針で練習することにしました。

f:id:picoquality:20220129095754j:plain

本番2日前に各試合の担当ジャンルが決まりました。総当たりなので、このうち3試合を担当することになります

 

まず一番最初にやったのは、他の参加者の方の大将戦の楽曲(☆12)のスコアを全て洗い出すことでした。中堅戦まではどのジャンルでも通せそうな自選曲があったので、「万が一大将で出るとなった際にどの楽曲なら通せるのか」「チームメイトに☆12を担当してもらうことになった場合を考慮して、データを取っておくことで自選を取る確度を上げてもらう」というのを狙っていました。

僭越ながら全員をライバル登録させていただき、PREMIUM FREEモードで1曲1曲のスコアを動画で撮影しました。

 

ひとつの基準となるであろうAA(A)のスコアはほぼ皆さん3550点以上となっており、やっぱり☆12で私が戦うのは得策ではないな、と感じました。ちなみに私のスコアは3485で、これでも頑張ったほうなんです…。

一方で、SCRATCH曲であれば☆12でも自選曲はかなり高い確率で通せるな、というのも分かりました。

自選もどうにもならなそうだと感じたのは大将NOTES、大将PEAK、大将CHARGEの3つです。

 

話は変わりますが、BPLのルールでは「7ポイント取れば勝利」ということになります。

☆12に自信がない私の作戦としては、「先鋒ないしは中堅で2つ取って、大将は自選を通すだけで良い」というものでした。

今回はルール上相手の選曲を無効化できるストラテジーカードがなかったので、ある程度皆さん自選はきっちりポイントを取れる選曲をしてくるだろう、と考えておりました。

そのため、「私が自信のある先鋒戦に出て2つ取る」を軸に、中堅・大将で自選を守ってもらう方針で行くのが良さそうだな、と。プレッシャーは大きいですが、こういう戦い方になってしまうのは致し方ありません…w

 

とまあそんなこともあり、練習を重ねつつ、作戦としては「なるべくSCRATCHが試合に多く含まれているチームを選択しよう」と考えていました。SCRATCHの☆12は一通り練習しておきました。

 

 

・チーム決め、ドラフト会議

いよいよ当日。チーム名は「チーム中間管理職」にしました。語感が良かったからです(?)

 

まずは「A~Dどこのチームに所属するか」の希望を決めるところからスタートでした。

本番2日前に各試合のテーマが発表されていたため、どこのチームに所属するかによって試合のジャンルが大きく変わってきます。

上でも書いていますが、「第6試合にSCRATCHが2つある」という時点でAかC以外私が取れる選択肢はないなと感じました。

正直どちらでも良かったのですが、より尖っている方が向いているし希望も被らないかなと思い、Cを選択することにしました。先程書いた「私がどうにもならないジャンル」が大将になかったのも決め手の1つです。

 

次にドラフト会議ですが、実はCになることをある程度想定して希望選手を決めておりました。

 

まずはDDRのトップランカー・解説者として名高いGAHOU選手ですが、私と似たタイプで癖の強い楽曲が得意な選手です。

何より自チームの課題曲に多くソフランがある状況で、「他のチームにGAHOU選手を取られると非常にまずい」と感じていたので、1巡目に指名させていただきました。

続いて2巡目ですが、1巡目でどなたが指名された状態になるか分からなかったので、あらかじめ鍵盤地力の高いプレイヤーを取るということだけ決めておいて、あとは状況で判断することにしました。

AA(A)のスコアを見た際に、リーダー以外ではPOSO*Y選手が最も高いスコアを保持していたことを知っていたので、その場でPOSO*Y選手を指名しました。

このお二方を指名できたのは正直運が良かったと思います(被りがあると思っていたので)。

f:id:picoquality:20220129101743j:plain

このようになりました
けっきょく皆さんアリーナA1なのでどこのチームも強いことには変わりないです

 

・試合のテーマと選手の割り振り

お次は誰がどの試合に出るかという割り振りの部分ですが、基準としては、相手に誰が出てくるかというところよりも、

・武器曲があるジャンル

・得意なレベル帯(相手の選曲をブレイクできる確率の高さ)

・やりたい曲があるジャンル(意外と重要)

をベースに考えました。

 

3つ目については、あくまで勝利を狙う場ではありますが、今回のべあー杯はBPLに向けてのアピールとしても機能している大会なので、チームメンバー各々が見せ場を作れるようにもしたいと考えていました。

結果、割と即決で決まったかな、と思います。コスト消費が一番少ないのは私でしたw

 

 

・第2試合 :先鋒PEAK

ここからは各試合について軽く触れていきます。先鋒PEAKの対戦相手はCIS選手。

相手選曲のDo What You Wantは正直かなりキツめの選曲でした。まずオプションなんだっけ…?になってしまい、運良く固定系を選ぶことができたものの、そもそも譜面自体がかなり多くの要素が求められますし、CNが難しい。

何故かこの場面は身体が割と温まっていたためなんとか耐え抜きましたが、上手くいったにもかかわらず10点ほどしか勝てていなかったので、正直負けてもおかしくない試合でした。

自選のsometimeについてはリラックスして取り組むことができました。Lv.8-10で対戦をする場合はLv.8-9がどうしても手薄になるので、その中でも大クセの選曲です。あと曲が好きです。

 

・第4試合:先鋒SCRATCH

私が最も自信のあるジャンル・レベル帯でした。例外はありますが、ほぼ全ての課題曲が得意曲。チームメイトに高レベル帯を任せた手前、ここで負けるわけにはいきません。

 

対戦相手のZEXX選手は同時押し系の楽曲が上手いと感じていたので5.1.1.あたりが飛んでくるかなと予想していたのですが、rottel-da-sunでした。それが少し意外だったのと、得意ジャンルであることのプレッシャーで多少FASTに寄ってしまったのですが、なんとか勝利。見返したらZEXX選手の配置、めっちゃ押しづらそうでした…

自選について。ここで投げたのはCatch Meです。歴代を持っている楽曲なのですが、安定感があるかと言われると微妙なラインであり、かなり緊張した状態でプレイをしていました。

前半であまり黄ばまなかった貯金が幸いしMAX-29。上出来です。この曲に関しては以下の記事でも触れていますので、お時間があればぜひ!

picoquality.hatenablog.com

 

・第6試合:大将SCRATCH

大将SCRATCHに出るための練習をしてきていたので、そのまま大将として出場しました。

選曲は焱影199024club -Re:BounceKiller-を考えていましたが、より安定感のある焱影に決定。何より曲も譜面もムービーも好きだったので、大会でやりたかった念願が叶いましたw

前半の鍵盤や連皿でけっこう黄ばんでいたので「やっぱ本番は怖いな」と感じながらプレイしていたのですが、終わってみたら目標の2700点が出ていてびっくりしました。後半が上手かったみたいです…!

 

他選のLevel Oneは対戦相手であるFOHTE選手の得意曲ということもあり前日に練習もしていたのですが、やはり鍵盤地帯がしんどく、1点差で負けるという結果になりました。私は自己ベストで、FOHTE選手のランダムも特に当たっていなかったようなので、どちらかというと「なんとか1点差まで詰められた」の意味合いが強いです。

ただ、1点差で負けて悔しいというよりは、盛り上がるシーソーゲームを展開できて嬉しい気持ちのほうが強かったですw

 

 

・決勝戦

f:id:picoquality:20220129102915p:plain

対戦カードはこちらです

そんなわけで、我々チーム中間管理職は予選を2位で通過することができ、決勝に進出しました。ヤッター!

 

まずは誰がどの試合で出るかを決める相談の場だったのですが、対戦相手であるチームROCK男のメンバーを考えたときに、精度寄りのCYBERX選手とNAGACH選手+発狂が押せるCIS選手という隙のない構成だったので強敵であることは確信していました。

ただ、その分「誰がどこで出てくるか」というのは読みやすかったかな、と思います。

 

こちらは相手チームの配置予想をしつつ、ベストな配置を考えることにしたのですが

結果、固定オプションで自選曲の安定を取れるPOSO*Y選手を中堅に据え、☆12で明確な武器を持っているGAHOU選手を副将、低中難易度の飛び道具で刺せそうな私が先鋒と大将に出る、というピラミッド型配置になりました。珍しい!

 

まずは先鋒戦、できればここは2本取っておきたい!との気持ちで挑みましたが、さすがはNAGACH選手。簡単に取らせてはくれませんでした・・・。

もともとライバル登録していたのでお互いの得意苦手は把握している状態だったのですが、他選のCentral Stationは結構意外でした。最後のスクラッチ地帯で失速したのが悔しいですが、それ以外は特に失敗した箇所はなかったので単純にNAGACH選手の精度がお見事でした。

私がここで投げたのはWatch Out!!でした。やっぱり皿です、すみません。でもNAGACH選手もしっかり自己ベタイを出してましたね・・・。大会強いなホント!

 

次鋒戦。ここに関してはCYBERX選手の本領発揮という感じです。

Rise’n Beauty、スパランでやる方っていらっしゃるんですね・・・。初めて見ました。確かにBPM288と考えればわからなくもないかもしれない(???)

灼熱Beach Side Bunny (Masayoshi Iimori Remix)のほうは、GAHOU選手がプレイ中に指の皮がむけてしまうというアクシデントに見舞われたこともありましたが、それにしてもSCRATCH譜面でも☆10くらいなら精度力でなんとかしてしまうCYBERX選手の強さが感じられました。

 

中堅はお互いの選曲を1-1で取る結果となりました。

まずはdiagram。非常にテクい、NAGACH選手ならではの楽曲だな、と感じました。BPM112なのですが3連符構成なので実質BPM168、かと思えば途中で8分が挟まってきたりとやってて非常に混乱する譜面です。曲をしっかり理解している見事なプレイだったと思います。

POSO*Y選手のV2については本当にお見事すぎました。ほかの試合のM4K3 1T B0UNC3を見てたときもそうでしたが、二重配置がピッカピカすぎて見てて気持ちよかったです。正規系なのも強すぎる。

 

副将はもう本当にGAHOU選手がすごかった。

まずはCIS選手が投げたEverlasting Messageですが、ブレイクできるという結果に。高速高密度について行くという気迫が感じられるプレイでした。もしここで出たのが私だったらBPを3桁出して終了だったかなと思うので、本当にこのオーダーにして正解だったと思います。

FAXXについては言うことありません。固定オプションで2400超え、曲芸の域ですあれは…。ギアチェンもうますぎる。

 

最後は大将戦。ここまでの結果で2pt先行しており、自選を通せば勝てるという状況です。緊張感半端なかったです…。

まずは他選のアストライアの双皿。もっと重い曲が飛んでくることを想定していたので半分くらい「助かった!」と思っていました…w

ただCYBERX選手はさすがの鍵盤力とスコア力、本番でMAX-を出されてしまっては勝ち目なしです!個人的にはめっちゃ上手く行ったと思っていました。縦連地帯がふたりとも光っていたのが良かったです(小並感)

 

さて私の大将の選曲についてですが、ここではCYBERX選手がお相手ということで、精度勝負でも勝てない可能性は大いにありますし、お互いにしっかり理解している譜面でガチンコ勝負するのも得策ではないので、ある程度猫だまし的な選曲をするのがベストかな、と思っていました。

はじめは先程の大将SCRATCHで候補にあった199024club -Re:BounceKiller-にするつもりでしたが、直前の練習であまり良いスコアが出なかったので、というかそもそも俺☆12苦手なのに☆12投げなくても良くない?となり、☆11のBeat Juggling Mixにすることにしました。刺さるかは正直わかりませんでしたが、もし猫だまし出来ずにブレイクされたらそれはもう向こうがお見事だったということで。

あとは、単純に曲が好き+大会映えすると思ったので!試合を見てる方にとっても楽しめる曲を投げる、というのが持論としてあったりします。

 

本番は正直出来すぎでした。序盤の低速が超うまかった(熱い自画自賛

f:id:picoquality:20220129104735p:plain

このような結果になりました。マジで最後まで分からなかった

 

チーム中間管理職は戦士1名魔法使い2名みたいなパーティーだったのですが、優勝することができました。びっくりしています。

予選、決勝を通して、本当に微妙な差で結果が変わったな、と思いましたし、全く同じメンバーでやったとしてもう一度優勝できるかと言われるとわかりません…。

 

ただひとつ言えるのは、参加者のレベルの高さのみならず、自分の出ていない試合も本当に見てて興奮しましたし、何より配信画面の豪華さやトラブルへの対応の早さ、オンスケで終わるタイムキープ力など、大会としてものすごく完成されていたな、と感じております。

勝ち負け云々の話ではなく、またこういった場に出たいなと強く感じることができた一日でした。主催のべあーさん始め、選手の方々、運営の方々本当にありがとうございました!!

 

 

【今日のまとめ】
・べあー杯でチームリーダーをやりました
・なるべく正規/ミラーでプレイできる曲を武器にしていました
・大会として本当に完成されている場でした

 

ありがとうございました。